Sponsored Link 2007年1月14日から25日の12日間を旅した夫さんのインド旅行記です
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ※ルシアン記 インドの写真整理をしながら「どう逆立ちしても私にはインドは絶対無理~」と思いました(笑) ![]() 15日 ヴァーラーナシーへ 列車が入って来てなんとか車両を見つけた時には、すでの先客が座っていた。 休暇で故郷のママの処へ帰ると言う若い兵隊さん(私服)とフランス人のバックパッカーのカップル。 インドの鉄道は等級が細かく分かれていて、上はAC1等(エアコン付1等)でマハラジャ級のサービスの特急列車、次がAC2段寝台、AC1等座席、AC3段寝台、AC座席、3段寝台、2等座席だ。 この2等座席は多くの貧しい地元の人が利用するが、一見家畜車両かと(すみません!)思うほど殺風景で板を渡しただけの長いすがあるだけ。予約もないので列車が入るとまるで終戦時の闇物資の列車のようにあふれかえる。 長距離が多いので、寝台車は2段か3段のおカイコ棚になっていて、昼間はイス、夜はベッド に変身する。 まず驚いたのは、イスの下が空間になっていてみんなそこにザックやらスーツケースやらを押し込んで、鎖と錠を何重にも掛けるのだ。なんだ、周りは乗客ではなくて盗人か! そのうちいろんな人種がやってくる。「チャイ!チャイ!」「チャイ!チャイ!」とちょっと甘ったるくチャイ売りが来る。 チャイとはダスト紅茶にミルクと砂糖をたっぷり入れたインド紅茶だ、ミルクは田舎だとヤギらしく濃厚でうまいとか。これが「カフェ!かふぇ!」って時もある(カフェとはネスカフェ にミルクと砂糖をたっぷり入れたもの) チャイを汚ったない鍋でグツグツと煮沸かして路上で売っている風景はごくありふれたもので、列車ではやかんの親分みたいので売りに来る。 次はお菓子売り、マンゴーを砂糖煮して固めたようなもの。その次は盲目の歌唄い。なんかよくわからない民謡のような歌を謡いながら車内をやってくる。 フランス人カップル(このフランス人の女の子がカワイイ!!!)とお互い顔を見合わせ目を見張る。 あり得ないよね! なんで列車に歌を歌って稼ぐ盲目の歌手がいるの? 子供が通路をしゃがんで掃除をしながら通り過ぎる。物売りの子供も多い。学校などいけないのは見ればわかる。みな、わずかなお金を得るために深夜まで働いている。 乞食が来た。しゃがみながら自分の足首を手で押しながらのそりのそりとやって来る。 彼は立つことができない。乞食のようなアウトカーストに生まれたり、さらってきた子供を親方が足の腱を切って歩けなくするという。 5体満足では施しをもらえない。施しがもらえなければ乞食として生きていけないからだ。カースト制は職業分離だから、そのカースト以外では生きていけないのだ。 彼は通路から乗客に向かって手を差し出す。俺はどうしたらいいのかわからず呆然とする。可哀相も悲惨も気持ち悪いも、ない。この旅で初めて思考が停止した。 俺やフランス人カップルがフリーズしていると、隣の若い兵隊さんが小銭を渡した。 乞食は受け取るとなにも言わずにまた次の車両へと消えていった。 車掌がディナーの注文に来る。この車両はACなしの3段寝台だから、ディナーはサービスではない(笑)どうするか迷っているとフランス人カップルが頼むので自分も頼むことにした。 インドに来てから食うものはチキンカリーばかりだ。アルミホイルに包まれたナンやライスやカリーはなかなかいけた。いけないのはその後、金を取りに来た車掌が40Rなのに50R渡してもお釣を返さないことだ。 フランス人の男が車掌を非難している。こうやって車掌はツーリストから食事の度に巻き上げているのだろう。 地元のインド人はみんな弁当持参だ。ホームメイドのナンとカリーをバックから出して食べている。 この兵隊さんは俺に「あなたはゲストだから」とパンを奢ってくれた。 途中の駅で兵隊さんが降りるともう寝る時間だ。1月のインドは冷える。 窓の隙間から冷たい風が入る。周りを見ると、みんな毛布持参だ。フランス人カップルは寝袋だった。 コーデュロイの長袖シャツの上にフリースを着る。非常用にと100円ショップで買ったレスキューシートを体に巻く。寒い!インドで震えるとは思わなかった。 薄汚れた窓からホームを見ていると、列車がどこかの駅に着くたびに物売りが窓にやって来る。彼らはお盆のようなものに何やら載せて大声で叫んでいる。そのお盆にはろうそくが灯っている! インドで懐中電灯なんて見たことがなかった。乾電池なんて消耗品を買う金はないのだ。停電が多く、急に街が真っ暗になってしまい、 ホテルのカウンターにはろうそくが灯っているのも珍しくない。 何を驚くか、停電にろうそくの時代は日本にもあったじゃないか。 インドの列車は飽きない。荷物さえしっかりと固定しておけば、通路に出て昇降ドアのノブを回してドアを開け風を受けながら流れるインドの風景を楽しむこともできる。 駅に止まれば物売りがマンゴーのカットしたのを売りに来る。あり得ないくらいのローテク。 だから大勢のひとが関わってもなんとか生きていられる。ローテクだから競い合っても傷は浅い。 俺はうとうとしながらそんなことを考えていた。 過去記事は ↓ 記事下 Related Articleよりご覧くださいませ ![]() ![]() 詞 短歌 都都逸 日々徒然のブログ 「夢の通ひ路」 日々徒然はこちらで呟いています 「英語力のなさを痛感した日々」 更新しました ![]() ↓ 画像よりどうぞ ![]() その日に聴いた音楽夜話「夜想曲」 ↓ 画像よりどうぞ ![]() ![]() Monochrome Etudeの過去画像をモノクロ加工して更新中です 写真加工をしながら過去と現在を行ったり来たり 遠い過去の想い出と心境を少しだけ綴っています 別館のモノクロ写真館は↓薔薇の画像からどうぞ ![]() ![]() ![]() ご覧いただきましてありがとうございます 拍手はStardust ↓ 下の画像からどうぞ 毎回沢山の拍手を戴き感謝申し上げます 現在コメント欄を閉じておりますので 一言・管理人への連絡等ございましたら ↑ 拍手コメントをご利用くださいませ 日々心温まる拍手コメントを戴きながら お返事が出来なくて申し訳ございません 戴きました拍手コメントにつきましては うれしく拝読させていただいております また日々更新の励みにもなっております ☆ちょっこっと寄り道してゆきませんか☆ 寄り道ほっとひと時はこちらからどうぞ ♪ ![]() ![]() ![]() 関連・最近記事は ↓ からご覧くださいませ
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Author: ルシアン (瑠紫闇) ![]() ![]() ![]() ![]() 2011 ハンガリー・ブダペスト 聖イシュトバン大聖堂前にて ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 宜しかったら遊んでいって下さいませ ↓ Welcomeよりどうぞ ♪ ![]()
![]() 初代 二代目 三代目のポメラニアンは 随分前に虹の橋へ旅立ってゆきました 現在四代目になるポメラニアンず6頭 家族に迎えた順番に紹介しま~す ♪ ![]() ![]() 出生地 秋田県大館市 女王様 全員に愛の鞭を振るいます びしっ カラー ホワイト ![]() ![]() 出生地 愛知県豊川市 男の子 ちょっと気弱な優しいおのこちゃん カラー オレンジ ![]() ![]() 出生地 香川県高松市 男の子 静かなる哲学者は常に思索中? カラー ホワイト ![]() ![]() 出生地 大阪府八尾市 女の子 小さなお姫様は頭脳明晰なのです カラー ホワイト ![]() ![]() 出生地 三重県伊賀市 女の子 まだまだ甘えたのビビりっ子さん カラー パーティ ![]() ![]() 出生地 岡山県津山市 女の子 元JKCチャンピオンは人が大好き カラー ブラックタン 2017.6.18 虹の橋へ旅立ちました ![]() 時々ワンコたちも出没します♪
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![]() 画像をクリックしてご覧くださいませ ![]() ![]() ノルウェー旅行記 トロムソ編 ![]() ![]() 静岡市葵区城北公園にて撮影 ![]() ![]() 京都旅行 2016.12.31知恩院 ![]() ![]() 静岡市葵区麻機遊水池にて撮影
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